一般社団法人野沢温泉マウンテンリゾート観光局(以下、野沢温泉DMO)は、株式会社野沢温泉企画(以下、野沢温泉企画)の企画提案・協力の元、「野沢温泉アンバサダープログラム」をスタートさせました。本州屈指の人気スキーリゾートである野沢温泉村ですが、グリーンシーズンの集客は課題となっています。そこで、IOC太田雄貴氏やクリエイティブディレクター小橋賢児氏など、多方面で活躍する著名人8名を初代アンバサダーに迎え、スノーシーズンに限らない野沢温泉村の魅力発信に乗り出します。
野沢温泉DMOでは、「観光戦略ビジョン2040」の「村人口ビジョン」において、「村民と野沢温泉関係村民による良縁の結い」を掲げています。今回のアンバサダープログラムでは、村を度々訪れるファンである”関係村民”との絆をさらに深め、村民と来訪者双方にとってwin-winな関係性の構築を目指します。
一方、野沢温泉企画は「野沢温泉を世界が憧れる村に」をミッションに掲げるまちづくり会社です。観光の通年化を実現し、移住・定住や起業・雇用を促進することで、人口減少に悩む地域の持続可能なモデルを作ろうとしています。今回、野沢温泉DMOへのアンバサダープログラムの企画提案・協力を通じ、そのミッション実現を加速させます。
CHALLENGER/産業創造の挑戦者たち編集部は、この意欲的な取り組みに大きな可能性を感じています。
まず、著名アンバサダー起用によるPR効果は絶大でしょう。各氏のファン層に野沢温泉村の魅力が伝わることで、新たな関係村民の獲得が期待できます。アンバサダーが自らの視点で野沢温泉村の隠れた魅力を発掘し、クリエイティブに発信することで、村の多様な魅力が引き出されるはずです。スノーシーズンだけでなく、グリーンシーズンの体験コンテンツ開発などにもアンバサダーのアイデアが活かされるでしょう。
加えて、官民連携により地域課題解決を目指す点も画期的です。観光地の持続可能性という普遍的な課題に対し、行政と民間企業がタッグを組んでチャレンジする姿は、他の地域への良いお手本になり得ます。継続的かつ有機的な連携により、通年型観光地化という難題への実効性のある処方箋が生み出されることを期待したいですね。
観光業界の基盤整備部門の記者は、「野沢温泉村の取り組みは、他のスキーリゾートにとっても参考になる先進事例になるでしょう。アフターコロナで激変した観光ニーズに合わせ、いかにグリーンシーズンの魅力を高められるかは、多くのスキー場の共通課題です。ぜひ成功モデルを示してもらいたいですね」と注目しています。
また、地域活性化部門の編集者は、「地方創生が叫ばれる中、地域資源を活かした自立的な地域づくりのあり方が問われています。行政と民間がビジョンを共有し、一丸となって地域の将来像を描こうとするその姿勢は、全国の地域に勇気を与えてくれます」と、このプロジェクトの広範囲な示唆に期待を寄せています。
野沢温泉村という一地域の取り組みではありますが、そこから導き出される知見は普遍性を帯びているはずです。CHALLENGER/産業創造の挑戦者たち編集部は、野沢温泉DMOと野沢温泉企画の果敢な挑戦を引き続き追いかけ、得られる学びを広く社会に還元していきたいと考えています。日本の観光業界、ひいては地方創生のゲームチェンジャーとなることを切に願っています。
(CHALLENGER/産業創造の挑戦者たち 編集部)
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