1982年生まれの一流経済人が集結。「1982インパクトファンド」設立、持続可能なソーシャルビジネス創出へ

2024年5月30日、「1982インパクトファンド」が設立されました。このファンドの目的は、持続可能なソーシャルビジネスを生み出すこと。出資者である代表理事は、すべて1982年生まれの経済人です。各界で活躍する彼らが集まり、資金とビジネスノウハウを提供することで、複数のソーシャルビジネスを成功へと導こうとしています。

1982インパクトファンドの特徴は、「投資家にリターンが戻ってこなくとも良い」ことを明示している点。つまり、社会的リターンの最大化を目指しているのです。多くのインパクトファンドが経済的リターンを求めざるを得ない現状を鑑みると、とてもユニークな取り組みだと言えるでしょう。

本ファンドでは、大きく分けて2つの事業を行います。1つ目は、ソーシャルビジネスへの投資とサポート。分野を問わず広くソーシャルビジネスを公募し、選ばれた事業に投資と経営サポートを提供します。2つ目は、ファンド独自のソーシャルビジネスの立ち上げです。代表理事の知見が深い分野において、1~2億円規模の投資を行い、新たなソーシャルビジネスを複数立ち上げていくとのこと。

【CHALLENGER編集部より】
1982年という同じ世代の経済人たちが、純粋に社会課題解決のために手を取り合う。そんな姿勢に、大きな可能性を感じずにはいられません。資金が自走回転していくソーシャルビジネスを作り出すことで、持続的に社会課題を解決していく仕組み。長期的視点に立てば、社会的リターンの最大化は決して非現実的ではないはずです。彼らの高い志に心から敬意を表したいと思います。

さて、1982インパクトファンドでは、ソーシャルビジネスの公募もスタートしています。社会課題の解決を目的とした事業で、すでに実績があり継続的な事業運営を志している組織が対象。採択された事業には数百万円から1億円程度が投資され、出資者陣がメンターとなって伴走支援も行われるそうです。

代表理事の顔ぶれを見ると、スポーツ界の著名人から各業界の成功者まで、多彩な経歴の持ち主ばかり。水泳で2大会連続の金メダリストである北島康介氏、上場企業の創業者である嵜本晋輔氏や吉村英毅氏など、錚々たるメンバーが名を連ねています。それぞれのネットワークと知見を活かすことで、ソーシャルビジネスの成長を強力に後押ししてくれることでしょう。

1982インパクトファンドの取り組みは、日本におけるソーシャルビジネスの発展に大きなインパクトを与えるはずです。投資家へのリターンにこだわらない姿勢は新しい資金の流れを生み出し、ソーシャルビジネス業界全体の盛り上げにもつながるのではないでしょうか。また、代表理事たちの社会貢献活動が呼び水となって、新たな支援者や起業家を惹きつける可能性も大いに考えられます。

ソーシャルビジネスには、福祉的なアプローチだけでは解消しづらい社会課題に切り込む力があります。その価値に賭ける1982インパクトファンドの挑戦に、大きな注目が集まることは間違いありません。彼らが目指す「持続可能なソーシャルビジネス創出」の先に、どのような社会の姿が見えてくるのか。新しい時代を切り拓く一歩となることを、心より期待したいと思います。


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