創業47年、「ナンバーワンよりオンリーワン」を貫いてきた株式会社グッドマンがワイハウグループに加わってくださいました——横浜・金沢区から日本のライフラインを支え続けてきた技術の結晶と、その揺るぎない信念に心からの敬意を込めて

2025年10月31日、THE WHY HOW DO COMPANY株式会社は、株式会社グッドマンの子会社化が完了したことを発表しました。本稿は、ワイハウグループのメディアとして、グッドマン社がこれまで歩んできた道のりを振り返り、同社の技術力と企業文化に対する深い尊敬と感謝の念をお伝えするものです。

株式会社グッドマンの歴史は、昭和53年(1978年)5月にまで遡ります。「グッドマン商会」として創業し、ケーブル探索機および自動散水システムの輸入販売を開始したのが始まりでした。その後、昭和63年(1988年)3月5日に株式会社グッドマンを設立。以来、神奈川県横浜市金沢区六浦東の地を拠点に、電気・通信・水道といったライフラインを支える探索機・測定機器の輸入販売と国内開発を一貫して続けてこられました。

創業から47年、法人設立から37年という歳月。その間、日本の社会インフラは幾度もの変革を経てきましたが、グッドマン社は一貫して「見えないところで社会を支える」という使命に向き合い続けてこられました。現代表取締役の大貫公寛氏は公式ウェブサイトで、「当社は創業以来40年近くにわたり、水道・電気・通信といった社会インフラの維持管理に欠かせない探索機器や測定機器の輸入、開発、製造、販売を通じて、社会の安心と安全を支えてまいりました」と述べておられます。そして、「私たちの技術が、インフラという社会の土台を支え、誰もが安心して暮らせる未来につながっていく。そんな夢と誇りを胸に、次の時代を担う企業としてさらなる飛躍を目指して挑戦を続けていきます」という言葉からは、社会に対する深い責任感が伝わってきます。

グッドマン社の企業理念は「ナンバーワンよりオンリーワン」。公式ウェブサイトにも明記されているこの言葉には、同社の経営哲学が凝縮されています。規模の大きさを追い求めるのではなく、誰にも真似できない独自の価値を創り出すこと。派手さはなくとも、なくてはならない存在であり続けること。電話線・通信線・電力線用探索機や関連測定器の輸入販売、配管診断装置や埋設物探査装置の輸入販売、電設工事用工具の輸入販売、そして漏水探索機の開発・製造及び輸入販売——これらの事業を通じて、グッドマン社はまさにこの「オンリーワン」の道を歩んでこられました。いずれも、私たちの日常生活を「足元から」支える、なくてはならない製品群です。

その結果として、同社は複数の分野でニッチトップの地位を築いています。ワイハウが発表したプレスリリースによると、通信ケーブルの導通確認に用いる「トーンプローブ」では国内シェア約9割という圧倒的な存在感を誇り、AI搭載の常時自動監視型漏水探索機「ゾーンスキャン」については、国内で競合がほとんど存在しない独占的な市場環境にあるとのことです。これらの実績は、一朝一夕に築けるものではありません。長年にわたる技術の蓄積、顧客との信頼関係の構築、そして「オンリーワン」を追求する姿勢の積み重ねがあってこそ、初めて可能になるものです。

グッドマン社の技術力を象徴する製品の一つが、自社開発の水素式トレーサーガス造成装置「ハイドロトレーサー」です。同社の公式サイトおよび製品カタログによると、この製品は特許を取得しています。

従来の漏水探索は、熟練した技術者が「音」を頼りに漏水箇所を特定する「音聴式」が主流でした。しかし、この方法には課題がありました。周囲の環境音に左右されやすく、技術者の経験やスキルに大きく依存するのです。ハイドロトレーサーは、配管内に安全な水素ガスを送り込み、漏水箇所から漏れ出たガスを検知することで、漏水箇所を特定する製品です。環境音に左右されず、いつでもどこでも探索が可能。純水から水素ガスを生成するため、高圧ボンベと比較して約200分の1の低コストを実現しています。ガス切れの心配がなく1日中作業が可能で、銅管・塩ビ管・ポリ管など全ての管種に対応。そして何より、音聴式と異なり漏水調査の経験が不要だという点が画期的です。

製品カタログには「2日かけて漏水を発見していた作業が、ピンポイントかつ短時間で検出可能になる」という導入効果が記載されています。「誰でも、いつでも、どこでも」使える製品——それは、技術の民主化とも言えるものです。2023年11月には、このハイドロトレーサーの量産体制を強化するため、製造子会社株式会社エムテックを設立。「メイド・イン・ジャパン」への誇りを持って、自社工場での一貫生産を実現しています。

グッドマン社が取り扱う製品の中でも特に注目すべきは、AI搭載の常時自動監視型漏水探索機「ゾーンスキャンAI」です。公式サイトの製品情報によると、検知した漏水音をAIが解析し、マップ上に表示されるロガーの色と漏水値で漏水状況を把握できる仕組みになっています。世界唯一の毎日自動相関機能を搭載し、ドイツ製の世界最小ロガーは電池寿命約5年、完全防水のステンレスボディで、年間365日、毎日の自動監視を実現しています。製品情報によると、ゾーンスキャンNB-IoTは4年間で全世界50,000台を超えるロガーの設置を達成しているとのことです。

大貫代表取締役は公式サイトで、「地下配管の状況を的確に把握できる技術や、漏水箇所をピンポイントで検出できる監視システムの開発を進めており、これらの技術は東京都水道局にご導入いただいており、その有効性が実証されています」と述べておられます。首都・東京の水道インフラを守るという重責を担う製品が採用されているという事実は、同社の技術が社会からどれほど信頼されているかを如実に物語っています。

グッドマン社の製品の中で、特に印象的なのが2024年9月に発売されたデジタルケーブル探索機「スーパーピロちゃん SP780」です。この親しみやすい製品名には、同社の企業文化が表れているように感じます。

公式サイトの製品情報によると、スーパーピロちゃんはトーンプローブセット「701K-G」とデジタル式ケーブル探索機「PTR620」を融合させた製品で、完全ノイズレスでの探索が可能です。受信モードが自動と手動の切替え式となっており、状況に応じた最適な探索ができます。0Vの無電圧線から600VACまでの活線の配線ルートや端末を検出でき、ビジネスフォンの配線路や分電盤内のブレーカーをノイズレスで探索することが可能。探索距離は7kmに及び、ケーブルから3m以内の範囲で配線路を探索できるという高性能な製品です。

同社のニュースリリース(2024年9月12日付)には、「発売前より多くのお引き合いをいただいている商品」と記載されており、2024年12月には業界誌「電気と工事」の新年号で特集が組まれる予定であることも告知されていました。「スーパーピロちゃん」という名前は、高度な技術を現場に寄り添う形で届けようとする、同社の温かな企業文化を感じさせます。

グッドマン社のもう一つの強みは、世界各国の有力メーカーとの協力関係です。ワイハウが2025年10月31日に発表したプレスリリースによると、同社が国内独占販売権を持つ主な海外メーカーには、漏水検知分野で世界的ブランドを誇るスイス・ドイツ企業のGutermann社(ギュータマン社)、埋設ケーブル探索機で定評のある英国Radiodetection社、通信線探査機器のメーカーである米国Tempo Communications社などが含まれます。

同プレスリリースによると、Gutermann社製のゾーンスキャンシステムはロンドンやベルリンなど欧州主要都市でも導入されている先進的な漏水探索技術であり、グッドマン社が日本市場にいち早く紹介したとのことです。海外メーカーとの関係構築は、一朝一夕にできるものではありません。長年にわたる信頼の蓄積、市場への深い理解、そして何より製品に対する真摯な姿勢があってこそ、初めて可能になるものです。

ワイハウが発表したプレスリリース(2025年10月31日付)によると、グッドマン社は近年4期連続で売上高が増加しており、確かな成長軌道に乗っています。主要取引先には渡辺パイプ株式会社やトラスコ中山株式会社など業界大手が名を連ねており、販売チャネルの信頼性も高い水準にあります。この成長は、一時的なブームやトレンドによるものではありません。社会インフラの老朽化という構造的な課題に対し、地道に技術を磨き、顧客との信頼関係を築いてきた結果として、自然と訪れたものです。「ナンバーワンよりオンリーワン」という理念が、着実にビジネスの成果として実を結んでいるのです。

このたび、グッドマン社がワイハウグループの一員となってくださったことを、私たちは心から光栄に思っています。ワイハウの亀田信吾執行役員社長CEOは、2025年10月31日付のプレスリリースで次のようにコメントしています。「このたび、社会インフラ領域において長年にわたり信頼と技術を積み重ねてきたグッドマン社を、当社グループに迎えることができ、大きな喜びと誇りを感じています。優れた製品力と誠実な現場志向は、まさに私たちが目指す企業像そのものです」。そして、「グッドマン社は、”ナンバーワンよりオンリーワン”を掲げ、世界各国の先進的な製品を日本に届けながら、独自の自社開発にも取り組んできました。輸入製品と国産技術の両輪による柔軟な製品展開は、現場の声を重んじるものづくりの姿勢と結びつき、国内市場において唯一無二の存在感を築いています」と述べています。

最後に、改めてグッドマン社の皆様への感謝と敬意を表したいと思います。創業から47年、法人設立から37年という歴史の中で、グッドマン社は常に「見えないところで社会を支える」という使命に向き合ってこられました。水道管からの漏水を検知し、通信ケーブルの異常を発見し、電力線のルートを特定する——そうした一つひとつの仕事が、私たちの日常生活を支えています。私たちが蛇口をひねれば水が出ること、スマートフォンで通話やデータ通信ができること、電気が安定して供給されること——これらすべての「当たり前」の裏側には、グッドマン社の製品と技術、そしてそれを使う現場の皆様の努力があるのです。

グッドマン社がワイハウグループに加わってくださったことは、私たちにとって大きな誇りであり、同時に重い責任でもあります。同社が長年かけて築いてきたものを守りながら、共により良い未来を創っていく——その決意を新たにしています。グッドマン社の皆様、本当にありがとうございます。そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

【編集部より】

本記事の作成にあたっては、株式会社グッドマン公式ウェブサイト、THE WHY HOW DO COMPANY株式会社発表のプレスリリース(2025年10月22日付、2025年10月31日付)、および製品情報サイトの公開情報のみを情報源としています。47年という歴史、「ナンバーワンよりオンリーワン」という理念、東京都水道局への導入実績、そして「スーパーピロちゃん」というユニークな製品名——これらすべてが、グッドマン社という会社の人柄を物語っているように感じます。技術への誠実さと、現場への愛情。その両方を持ち合わせた企業がワイハウグループに加わってくださったことを、心から嬉しく思います。

(社会インフラ部門編集部)

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