【CEO/CXO・投資家向け:経営のヒント】ウェルビーイング産業の共創を目指す新会社「ECOTONE」設立 – 博報堂とソウルドアウトの強みを活かした800兆円市場へのアプローチと、多様な生活者のニーズに応える新たなプラットフォームビジネスの展開

2024年10月17日、株式会社博報堂は、ソウルドアウト株式会社およびメディアエンジン株式会社と共同で、ウェルビーイング産業の共創を目指すプラットフォームビジネスを行う新会社「株式会社ECOTONE(エコトーン)」を設立すると発表しました。この新会社は2024年11月1日より事業を開始する予定です。

ECOTONEの設立は、急成長を遂げるウェルビーイング市場に対する戦略的な動きと言えるでしょう。世界のウェルビーイング関連市場は約800兆円規模で、年間成長率8%以上と推定されています。この巨大な市場において、ECOTONEは博報堂の生活者理解とクリエイティビティ、ソウルドアウトの全国中堅・中小企業とのネットワーク、そしてメディアエンジンのメディア運営ノウハウを融合させ、独自の価値提供を目指します。

ECOTONEの事業展開は以下の3つの柱で構成されています。

1. メディア事業:ウェルビーイングに特化したデジタルメディア「Wellulu」の運営

2. インキュベーション事業:大企業とスタートアップの共創によるウェルビーイング関連事業の創出

3. コミュニティ事業:ウェルビーイングを実現する社会づくりに参画したい生活者や企業をつなぐプラットフォームの構築

特に注目すべきは、メディア事業を軸とした戦略です。Welluluは既に500以上のオリジナルコンテンツを有し、月間25万ユニークユーザーを獲得しています。このメディアを通じて得られる知見やデータ、ネットワークは、今後のインキュベーション事業やコミュニティ事業の基盤となることが期待されます。

ECOTONEの取り組みは、以下の点で経営者や投資家にとって示唆に富んでいます。

1. 成長市場への戦略的参入:ウェルビーイング市場の高成長性に着目し、複数の強みを持つ企業が協業することで、市場の変化に迅速に対応できる体制を構築しています。

2. プラットフォームビジネスの可能性:メディア、インキュベーション、コミュニティの3つの事業を有機的に連携させることで、持続的な成長と価値創造を目指しています。

3. データ駆動型ビジネスモデル:メディア事業で得られるデータを活用し、新規事業創出やコミュニティ形成につなげる循環型のビジネスモデルを構築しています。

4. 人的資本経営への注目:ウェルビーイングを通じた人材採用やインナーブランディングなど、企業の人的資本価値向上に寄与する取り組みを展開しています。

5. オープンイノベーションの促進:大企業とスタートアップの共創を支援することで、業界の垣根を越えたイノベーションを促進しています。

【経営創造部編集部コメント】

ECOTONEの設立は、単なる新規事業の立ち上げにとどまらず、社会課題の解決と事業成長の両立を目指す新たなビジネスモデルの出現と言えるでしょう。特に、メディアを起点としたデータ活用とコミュニティ形成の戦略は、今後の事業展開において大きな可能性を秘めています。経営者の皆様には、ECOTONEの取り組みを参考に、自社の強みを活かした新たな価値創造の可能性を探ることをお勧めします。

【ウェルビーイング戦略室編集部コメント】

ウェルビーイング市場の急成長は、企業にとって新たなビジネスチャンスを提供すると同時に、従業員や顧客のウェルビーイングに配慮することの重要性を示しています。ECOTONEの取り組みは、ウェルビーイングを企業戦略の中核に据えることで、持続的な成長と社会貢献の両立が可能であることを示唆しています。経営者の皆様には、自社のビジネスモデルにウェルビーイングの視点をどのように取り入れるか、検討してみてはいかがでしょうか。

本記事は、2024年10月17日に発表されたプレスリリースに基づいて作成されています。ECOTONEの今後の展開や、ウェルビーイング市場の動向については、引き続き注目していく必要があるでしょう。