ホシザキ、国内でのノンフロン自然冷媒製品の採用を加速 ー 標準モデル製氷機や業務用冷蔵庫・冷凍庫の新ラインナップを発売へ

総合フードサービス機器メーカーのホシザキ株式会社は、2023年11月20日のプレスリリースで、国内でノンフロンの自然冷媒を採用した製品ラインナップを拡充すると発表しました。同社は自然冷媒への転換を加速し、製品群全体でのノンフロン化率を高めることで、地球環境負荷低減への対応を強化する方針です。

2024年1月初旬より順次、同社の標準モデルの製氷機で国内初めて自然冷媒を採用し、テーブル形(横型)の業務用自然冷媒冷蔵庫・冷凍庫も新たに発売します。プレスリリースによると、「本年2月、2024年末までに国内のすべての業務用冷凍冷蔵庫を自然冷媒に変更することを表明し、ラインナップ拡充を進めています」とのことです。

業務用冷凍冷蔵庫については、2023年5月に普及価格帯のタテ形(縦型)68機種を発売済みで、顧客企業での採用が進んでいるそうです。テーブル形への要望も多いことから、当初の計画を前倒しして2024年1月5日に冷蔵庫32機種、冷凍庫20機種を発売。4月にはタテ形12機種、テーブル形12機種の冷凍冷蔵庫、テーブル形8機種の冷凍庫の発売も予定されています。

プレスリリースでは、「世界では選択肢として自然冷媒が広く使用されています」と世界的な潮流に言及。「国連環境計画(UNEP)によると、イソブタンを使用した家庭用冷蔵庫は推定で、日本を含む世界で既に8億台以上、2020年生産の約75%、小型製氷機ではヨーロッパなどでイソブタン、プロパン冷媒が標準で販売と報告されています」と具体的なデータも示されました。

同社は「グローバルメーカーとして、環境負荷低減に配慮し、国外だけでなく日本においても世界市場で使用されている自然冷媒の製品の投入を進めます」と方針を表明。現行の代替フロン採用製品と比較し、地球温暖化への影響を大幅に軽減できるとしています。

製品安全面では、「業務用冷蔵庫、製氷機などの安全性に関する国の規格(JIS C 9335-2-89)および国際規格(IEC 60335-2-89)に準拠」し、「ホシザキの高い技術力で製造」「全国約440の営業所、約2,500名のサービススタッフによる万全のサポート体制」を整えているとアピールしています。

CHALLENGER業界動向分析部門の編集スタッフは、「国内の業務用冷熱機器市場で、大手メーカーが自然冷媒シフトを本格化させるのは大きな転換点になるでしょう。サステナビリティ重視の時代の流れの中で、ホシザキの取り組みは業界の変革をリードする一手となりそうです。製品ラインナップの拡充や安全・サポート面の充実など、動向を注目したいですね」とコメントしています。


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