アドテクノロジー開発とインターネットマーケティング支援を行う株式会社フルスピードは、BtoB向けの顧客獲得施策を行っている企業の広告・マーケティング・広報・企画の担当者を対象にアンケートを実施した。
今回その結果が公開されている。
アンケートの目的
Webマーケティング担当者の果たすべき役割・機能が増え、求められるレベルも高まっている。
そのため現状のままでは対応しきれないと、課題感を募らせるマーケティング部門が増えている。
多くの企業が抱えている課題とその対応状況について、全国のBtoB企業で顧客獲得施策を取りあつかう広告担当者、マーケティング担当者、広報担当者、企画担当者の実情が調査・分析されている。
悩みを抱える担当者たちの問題解決のヒントとなるようなアンケートの結果が今回公開された。
アンケート結果のレポートは以下のURLより閲覧可能。
https://www.fullspeed.co.jp/press/wp-content/uploads/2018/04/fullspeed_report02_20180424-1.pdf
調査概要
調査日時:2018年3月9日
有効回答数:442名
調査対象:全国のBtoB向け顧客獲得施策を実施している広告・マーケティング・広報・企画の担当者
調査方法:Webアンケート
調査サマリー
・47.0%が、経営者の求める目標達成のために必要だと考えるインターネットを活用した顧客獲得施策が「実現できていない」。
「実現できている」と答えたのは19.4%
・顧客獲得施策の考えや方法を上司や経営者は「理解してくれている」34.8%、「理解してくれていない」33.5%。
全く理解してくれていない(5.2%)に対して、非常に理解してくれている(10.6%)が約2倍。
・86.4%の担当者が「顧客獲得のためにターゲティングの精度を高めることは重要」と回答。
・担当者が上司に理解・承認してもらうために工夫していることは「情報収集」「情報共有」「関係構築」など。
「理解してもらえない」との回答も。
質問内容
Q.1 あなたの会社の業界を教えてください。
Q.2 経営者が求める目標達成のために、あなたが必要だと考えるインターネットを活用した顧客獲得施策は実現できていますか。
Q.3 あなたの行おうとしているインターネットを活用した顧客獲得施策の考え方や方法を上司や経営者は理解してくれていますか。
Q.4 あなたは、顧客獲得のためにターゲティングの精度を高める(ターゲットとみなさない層はできるだけ除外し、ターゲットと考えている層に絞って届ける)ことは重要だと思いますか。
Q.5 あなたの担当している事業に最適なインターネットを活用した顧客獲得施策を実行することを上司や経営者に理解してもらうために、どのような工夫をしていますか。
今回の調査における回答企業の業種は以下の表の通り。
47.0%が経営者が求める目標達成のために必要だと考えるインターネットを活用した顧客獲得施策が「実現できていない」。
「実現できている」と答えたのは19.4%。
経営者が求める目標達成のために、必要だと考えるインターネットを活用した顧客獲得施策が、全く実現できていない(8.8%)、あまり実現できていない(38.2%)を合わせた「実現できていない」の回答は47.0%だった。
一方、どちらかというと実現できている(13.3%)、十分に実現できている(6.1%)を合わせた「実現できている」と答えたのは19.4%で全体の5分の1以下だった。
企業が求める顧客獲得の目標を達成するための施策を十分に実施できていないと考えているWeb担当者が約半数にのぼることがわかった。
顧客獲得施策の考えや方法を上司や経営者は「理解してくれている」34.8%、「理解してくれていない」33.5%。
全く理解してくれていない(5.2%)に対して、非常に理解してくれている(10.6%)で約2倍の割合。
インターネットを活用した顧客獲得施策を上司や経営者が、非常に理解してくれている(10.6%)、どちらかというと理解してくれている(24.2%)を合わせた「理解してくれている」という回答は34.8%で、全く理解してくれていない(5.2%)、あまり理解してくれていない(28.3%)を合わせた「理解してくれていない」は33.5%だった。
全く理解してくれていない(5.2%)に対して、非常に理解してくれている(10.6%)が約2倍となった点も注目できる。
担当者の行おうとする施策に理解を示している上司や経営者は比較的多いと考えられる。
86.4%の担当者が「顧客獲得のためにターゲティングの精度を高めることは重要」と回答。
前号の調査でWeb担当者がサービス選定する際に重要視していた「ターゲティング精度(※)」についての重要度を確認した。
この質問に、とても重要だと思う(43.4%)、ある程度は重要だと思う(43.0%)を合わせた「重要だ」という回答は全体の86.4%となった。
あまり重要ではないと思う(1.6%)、全く重要ではないと思う(0.9%)を合わせた「重要ではない」という回答はわずか2.5%だった。
顧客獲得のためにターゲティングの精度を高めることの重要性は、マーケティング担当者の共通認識になっていることがわかった。
(※)2018年4月5日公開 調査レポート Q.4
http://www.fullspeed.co.jp/press/3255/#20180405_q4
【比較データ】2017年8月調査
上図は2017年8月に全国のBtoB企業の会社経営者・役員を対象に当社が調査した、インターネットマーケティング活用の実態に関するアンケートで、Q4-1と同様の質問をした結果である。
比較すると、とても重要だと思う、ある程度は重要だと思う、を合わせた「重要だと思う」の回答は、経営者の81.8%に対して、Web担当者は86.4%だった。
中でも「とても重要だと思う」の回答は経営者の31.2%に対して、Web担当者は43.4%となり、経営者とWeb担当者の顧客獲得施策に関する「ターゲティング精度の重要さ」に対する意識の差が現れる結果となった。
担当者が上司に理解・承認してもらうために工夫していることは「情報収集」「情報共有」「関係構築」など。
「理解してもらえない」という回答も。
Q.5の主な回答結果は以下の通り。
・ホームページのアクセス解析などのデータ収集と分析。
・お互いに同じ目標・情熱を持って、その目標にベストを尽くす。
・ともかくシンプルに理解しやすいプレゼンテーションを作って説得する。
・なるべく効果を視覚化できるようにする。
・平易な言葉で説明する、必要なところだけ説明する。
・他社の成功例をまとめて説明する。
・具体的な事例を挙げてわかりやすく説明する。
・がむしゃらに矢継ぎ早に提案を提出するのではなく、営業会議の話題の転がり具合をよく見極める。
・奇をてらわず、報告・連絡・相談、時代や時流を的確にキャッチして粘り強く交渉する。
・小さな実績の積み重ねと、報告の方法を工夫する。
・いろいろなプレゼンテーションを試みている。
・直接上司に相談して、一緒に考えて解決法を見いだす。
・何度も諦めずに説明する。
・根回しを完璧にする。
・今の時代を説く。
・理解してくれるが忙しく時間があまり取れない。
・半ばあきらめ。
・何をしても理解してもらえない。
・微笑む。
自由記述式で回答してもらうよう求めた結果、おおきく分けて「情報収集」「情報共有」「関係構築」などの共通キーワードが浮かび上がってきた。
担当者は求められた成果をあげるために最適だと考えた施策が実行できるよう、さまざまな準備をして上司や経営者に理解・承認を得る努力をしている様子が垣間見えた。
しかしその中に「あきらめている」「理解してもらえない」という回答もいくつかみられた。
別添資料(Googleドライブ)
https://drive.google.com/drive/folders/1wwOm_TUJ-m-kY6Wi45qV2Uc2V-t_0Swo?usp=sharing
アンケート結果(pdfファイル)
https://www.fullspeed.co.jp/press/wp-content/uploads/2018/04/fullspeed_report02_20180424-1.pdf
関連調査リリース(2018年4月5日公開)
Webマーケティング担当者がサービス導入時に重視するのは「費用対効果」よりも「サービスの認知度」、「ターゲティング精度」。
また4割以上が現在のインターネットを活用したマーケティング施策に不満。
https://www.fullspeed.co.jp/press/wp-content/uploads/2018/04/fullspeed_report01_20180405.pdf
会社概要
会社名:株式会社フルスピード
設立:2001年1月4日(東証マザーズ上場:2007年8月2日)
代表者:代表取締役社長 友松功一
所在地:東京都渋谷区円山町3-6 E・スペースタワー8階
資本金:898百万円 (2017年4月末日現在)
事業内容:アドテクノロジー事業、インターネットマーケティング事業
URL:https://www.fullspeed.co.jp/
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