人工知能(AI)とビッグデータの分析技術を活用した次世代型エネルギー流通基幹システムPanair Cloudを展開する株式会社パネイル(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:名越達彦)は6月25日(月)、Ad Hack Ventures(株式会社TYO)、インキュベイトファンド、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、NCBキャピタル株式会社、七十七キャピタル株式会社、個人投資家の千葉功太郎氏、株式会社DG Daiwa Ventures、山口キャピタル株式会社、横浜キャピタル株式会社、りそなキャピタル株式会社、YJキャピタル株式会社(五十音順)等を引受先とする総額19億3千万円の第三者割当増資を完了したと発表した。
同社によれば、第三者割当増資を通じ、前回までに11億8千万円を調達、今回合わせて総額31億1千万円を調達したということだ。
RPAを活用したパネイルクラウドの機能強化を促進し、プラットフォーム事業拡大へ
パネイル社は、「世界中のエネルギー市場に最先端のEnergy Techを」をコーポレートミッションに掲げ、2016年4月の電力小売全面自由化より、独自に研究・開発したパネイルクラウドを展開してきた。
2018年4月には、東京電力エナジーパートナー株式会社との共同出資により株式会社PinT(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中将人、読み方:ピント)を立ち上げUtility3.0の最先端となる取り組みを開始した。
2018年5月には、電力小売業務の自動化をより高度に実現する新機能「電力流通RPAソリューション Panair Energy Automation(パネイルエナジーオートメーション)」の提供も開始している。
同社によると今回の資金調達では、パネイルクラウドの機能強化と実証実験を促進し、プラットフォーム事業をさらに拡大することを目的としているということだ。
パネイル社は、エネルギー業界全体を見据えて事業展開を進め、成長の加速を図っていき、今後もMoonShot(※1)として「電力小売業務の完全自動運転の達成」を掲げ、世界中に新たなEnergy Techを届けるべく邁進していくとしている。
会社概要
【社名】 株式会社パネイル
【所在地】 東京都千代田区大手町1-5-1 大手町ファーストスクエアウエストタワー19F
【URL】 https://corp.panair.jp/
【代表者】 代表取締役社長 名越達彦
【資本金等】 31億2,463万円(資本準備金含む)
【事業内容】 次世代型エネルギー流通基幹システム「Panair Cloud」の研究開発
パネイルクラウドとは
パネイル社が、2016年4月の電力小売全面自由化に伴い、独自に開発した次世代型エネルギー流通基幹システム。
従来、人の手で運用されていた電力小売における顧客管理や需給管理などの一連の業務を、人工知能(AI)とビッグデータの分析技術を活用することで、自動化、省力化を達成。
パネイルクラウドを活用した事業者の売上高販管費率は、3%台にまで削減が進んでいる。
2018年5月時点でパネイルクラウドの機能の大半は、変化に柔軟に対応し自ら考える水準のロボットを指すRPA(Robotic Process Automation)技術のCongnitive Automation (CLASS3)(※2)水準に到達しており、高度な自動化による安定的かつ効率的な電力供給を実現。2018年5月30日、新機能として、電力流通RPAソリューション Panair Energy Automationの提供開始も発表。
※1 MoonShot(ムーンショット):未来から逆算して立てられた、斬新な、困難だが実現すれば大きなインパクトをもたらす「壮大な課題、挑戦」のこと。
※2 RPAにはBasic Process Automation(CLASS1)からCognitive Automation (CLASS3)までの水準がある。Basic Process Automation は指示に従って言われたとおりの動きをする水準のロボットを指すが、Enhanced Process Automation(CLASS2)、Cognitive Automation (CLASS3) はAIなどを駆使することで変化に柔軟に対応し自ら考える水準のロボットを指す。従来の電力小売向けRPAは発展途上のものが多く、その殆どはBasic Process Automation水準にとどまる。
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