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アカデミスト社がTomyK Ltd. より資金調達を実施。学術系メディアの強化へ

日本初の学術系クラウドファンディングサービス「academist」を運営するアカデミスト株式会社は今回、TomyK Ltd.からの第三者割当増資を完了したことを発表した。

また、今回の資金調達に併せて、大塚美穂が取締役COO、森川公康がCTOに就任するとのことだ。

TomyK Ltd. より資金調達を実施

日本の学術業界は近年、国立大学への運営費交付金の減少や若手研究者の雇用問題など多くの課題を抱えており、漠然とした不安感が漂っている。

こうした状況のなか、アカデミストは活気あふれる新しい形のアカデミアの創出を目指し、研究費獲得のためのクラウドファンディングサービス「academist」および学術系メディア「academist Journal」の運営を行っている。

「academist」および「academist Journal」とは

「academist」は、日本初の研究費獲得に特化したクラウドファンディングサービスだ。

クラウド(Crowd:群衆)+ファンディング(Funding:お金を集める)という語源からわかるように、研究者が研究アイデアを実現するための資金をインターネットを通じて多数の支援者から集めることを目的としている。

これまでに約60名の研究者が「academist」にてクラウドファンディングプロジェクトに挑戦し、総額約7500万円の研究費の獲得に成功してきたとのことだ。

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「academist」の仕組み

また、「academist」のオウンドメディアとして創刊された「academist Journal」は、研究者が主役となる一般向け学術メディアとして、研究者自身が執筆したコラムや、第一線で活躍する研究者へのインタビュー記事が数多く掲載されている。

若手からトップランナーの研究者まで、これまでに約300名の研究者が協力している。

研究者は普段どういった手続きで仕事を進めているのか、何を考え、どのような世界を目指しているのか、一般の人が知る機会はあまり多くはない。

未知の世界に立ち向かっている研究者の姿や生き様を伝え、科学本来の楽しさや魅力をユーザーと共有していくことが、「academist」および「academist Journal」のミッションだということだ。

資金調達の目的

今回の資金調達は、日本初の学術系クラウドファンディングサービス「academist」および学術系メディア「academist Journal」の事業拡大に伴い、サービス開発の強化を目的に行うもの。

資金は、「academist」および「academist Journal」のサービス開発・運営費、人件費、マーケティング活動費に投じるとのことだ。

今後の展開

今後は、各大学・研究機関・企業との協業による事業シナジーの実現により、アカデミストの収益力強化とサービス開発・拡充の推進に努め、「academist」および「academist Journal」のさらなる普及を目指していくという。

資金調達引受先について

TomyK(http://tomyk.jp)は、テクノロジー・スタートアップの起業を支援し、エンジェル投資、経営・事業の推進をサポートしている。

代表の鎌田富久氏(東京大学大学院 理学系研究科情報科学 博士課程修了、理学博士)は、1984年にソフトウェアのベンチャー企業ACCESS社を荒川亨氏とともに設立。

組み込み向けTCP/IP通信ソフトや、世界初の携帯電話向けウェブブラウザなどを開発。

携帯電話向けのコンパクトなHTML仕様「Compact HTML」をW3C(World Wide Web Consortium)に提案するなど、モバイルインターネットの技術革新を牽引した。

2001年に東証マザーズに上場し、グローバルに事業を展開。

2011年に退任。

その後、TomyKを設立し、ロボットベンチャーSCHAFT(米Googleが買収)の起業を支援するなど、ロボット、AI、IoT、宇宙、ゲノム、医療などのテクノロジー・スタートアップを多数立ち上げ中。

著書に『テクノロジー・スタートアップが未来を創る – テック起業家をめざせ』(東京大学出版会)がある。

TomyK 代表 鎌田富久氏のコメント

日本発の研究を加速し、若手研究者の活躍の場を広げるというアカデミストのミッションに共感し、支援・協力して行きます。

また、「academist」を通じて、研究者が多くの人々と接点を持つことにより、視野を広げて新たな発見をしたり、研究成果の社会実装に興味を持つことを期待しています。

アカデミスト株式会社 会社概要

社名:アカデミスト株式会社

代表者:代表取締役 CEO 柴藤亮介

設立:2013年4月17日

URL:https://corp.academist-cf.com

所在地:〒105-0001 東京都港区虎ノ門 1-8-7 富田屋ビル7F-C

事業内容:学術系クラウドファンディングサイトおよび学術系メディアの運営

・学術系クラウドファンディングサイト「academist」

https://academist-cf.com/

・学術系メディア「academist Journal」

https://academist-cf.com/journal/

代表取締役 CEO 柴藤亮介(しばとうりょうすけ)

首都大学東京大学院 博士後期課程単位取得退学。

大学院時代は、ボース・フェルミ混合気体の理論研究を進めながら、私立中学・高等学校にて非常勤講師として勤務。

その過程で、学校の閉鎖性に問題を感じ、2013年に株式会社エデュケーショナル・デザインを創業。

研究者の魅力を中高生に伝えるためのマッチング事業を行った。

2014年には、研究者が研究アイデアを幅広く伝えることで、研究活動の自由度を拡げることを目指した「academist」を公開。

4年間で合計300名以上の研究者に研究ヒヤリングを行い、約100件の研究プロジェクト立案・コンテンツ作成に携わる。

取締役COO 大塚美穂(おおつかみほ)

お茶の水女子大学大学院 博士後期課程修了。

博士(理学)。

大学では量子化学を専門として研究に従事。

大学での研究生活やフランス留学をとおして、日本の研究者が置かれている研究環境に課題を感じ、2016年4月に文部科学省に入省。

健康・医療・ライフサイエンス分野の予算編成など、当該分野の基礎研究の振興に携わる。

その中で、好奇心を拠り所とする学問の世界において、研究活動が国の予算に左右される現在の仕組みには限界があることを実感。

社会全体で学問を支え、味わう仕組みをつくるべく、2018年4月にアカデミストの取締役COOに就任。

CTO 森川公康(もりかわきみやす)

幼少期を香港・アメリカにて過ごしたのち、早稲田大学政治経済学部卒。

学生時代に数々のベンチャー企業でWebエンジニアとしての経験を積み、個人でも複数のサービスをリリース。

各種公開データのスクレイピングにより得られた膨大なデータを経済学的な手法により解析するという、Web技術を駆使する形で卒業論文を執筆。

卒業後は日系シンクタンク企業にて約3年勤務し、独立。

現在は複数のベンチャーにて技術開発を担う。

アカデミストには2016年9月から参画。

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写真左より、アカデミスト CTO 森川公康、同代表取締役CEO・柴藤亮介、同取締役COO・大塚美穂

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