凸版印刷のグループ会社である株式会社マピオン（東京都港区／代表取締役社長 中尾光宏）は、リアルな位置情報、行動情報や周辺環境情報を活用して、企業のデジタルマーケティングを支援するサービス「マピオンDMP（※1）」と「環境データマート」の提供を10月24日（水）から開始することを発表した。
オーディエンスデータや環境データから生活者の行動把握や未来予測が可能に
「マピオンDMP」および「環境データマート」
サービス開発の背景
生活者に向けた製品・サービスの提供においては、生活者の行動・意識に基づいたマーケティング施策の企画が必要不可欠となっている。
特に近年においては、生活導線にリアルとネットの境目がなくなり、オンライン・オフラインを問わないユーザーの行動データを統合・管理し、施策に活かす必要が出てきている。
その中で特にリアルを基点としたオフラインでのデータは、ユーザーの行動・意識の把握において重要な要素となるが、データの収集方法およびデータボリュームについては課題となっている。
このような課題を解決するべくマピオンでは、地図メディアサービス「Mapion」のユーザーの位置情報データや行動データから、生活者の行動把握・予測に活用する「マピオンDMP」を、天気や交通情報、周辺のPOIなどの各種地域環境データをアグリゲートし、最適なフォーマットとして提供することで、企業の保有するデータとの連携を実現させ、企業のマーケティング活動をサポートする「環境データマート」の２つのサービスを開発した。
サービスの特徴・活用例
【マピオンDMP】
マピオンの運営する地図メディアサービス「Mapion」は、約1,200万のユーザーを抱え、地図に紐付く約900万箇所の施設・拠点情報を保有している。「マピオンDMP」では、「Mapion」の地図や施設・拠点情報の検索・閲覧履歴から得たユーザーの移動・行動の状況や目的、場所の情報をアグリゲートし、オーディエンスデータとして保有している。「マピオンDMP」を導入することで、リアルな位置情報データを活用した企業のマーケティング施策や、DSP（※2）事業者の広告配信の最適化や広告代理店の顧客の課題解決施策などに活用できる。現在は複数のDSPとの連携をしており、プロモーション領域での活用を開始する。
【環境データマート】
気象や交通状況等のエリアごとに常に変化する情報や、人口統計などのジオグラフィックデータ等の各種地域環境データをマピオンがアグリゲートし、各企業やDMP事業者、広告事業者に向けて最適なフォーマットとして提供する。提供したデータを活用することで、地域環境変化に応じた広告配信や、企業のプライベートDMPとの連携による地域環境ごとのユーザーの行動把握なども可能となり、企業のマーケティング活動の高精度化が可能となる。また、グループ会社である凸版印刷の電子チラシサービス「Shufoo!」と連携し、環境連動広告を配信することも可能になる（11月上旬～ サービス開始予定）。
今後の展開
マピオンでは「マピオンDMP」に続き、ウォーキングアプリ「aruku&（あるくと）」や全国スタンプラリー「ケータイ国盗り合戦」などの各サービスのオーディエンスデータのDMPを構築するほか、地価や防災情報など「環境データマート」に活用する新しい地域環境データを増やしていくことで、様々な業種・業態の企業のニーズに応えるべく、サービスの拡充を図っていくとのことだ。
また、凸版印刷の電子チラシサービスである「Shufoo!」の保持する、「Shufoo!DMP」やその他のDMP事業者やDSP事業者との連携を図り、様々なデータとの連携や広告活用を進めていくとのこと。
マピオンでは、今後もリアルな行動・状態を起点としたデータを核としたビジネス展開を進め、各企業のマーケティング施策の立案から実行までのサポートを図り、生活者に最適な価値を提供できることを目指していくということだ。
※1 DMPとは：「Data Management Platform（データ マネジメント プラットフォーム）」の略。ユーザの行動や属性データを分析し、最適なコミュニケーションを行うためのユーザ管理プラットフォームを指す。
※2 DSPとは：「Demand-Side Platform（デマンドサイド プラットフォーム）」の略。広告配信先メディアやDMPのユーザデータを用いることで、広告配信を制御するための広告主向けプラットフォームを指す。
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