株式会社Phybbitは、大和企業投資及びフリービットインベストメント、DeNA創業者の川田尚吾氏、ウェイブ創業者の佐伯嘉信の4者を引受先とする第三者割当増資資を実施したことを発表した。
今回調達した資金は、SpiderAFの営業やサポート体制の強化およびマーケティングの強化に用いる予定ということだ。
アドフラウドとは?
IT広告の多くがクリックやインストールをしていくら~というビジネスモデルだ。
このクリックやインストールを不正に作り出し、広告予算を搾取する行為全体をアドフラウド(ad Fraud)と呼ぶ。
2016年後半から問題視されることが多くなってきたアドフラウドだが、特にアプリ広告においては国内マーケッターの問題意識が浸透しておらず、被害にあっても対応できていない会社が多いのが現状である。
SpiderAFとは?
SpiderAF はアドフラウド対策ツール。
web広告のフラウドの対策を行うSpiderAF for webと、アプリ広告のフラウド対策を行うSpiderAF for appの2種類のサービスを提供している。
アドフラウド検出における業務を自動化・可視化することで、非エンジニアでも簡単にアドフラウド対策を行うことができる。
SpiderAFではリアルタイムのアドフラウド判定を行うのではなく、一定期間貯めた広告ログ(インプレッションログ、クリックログ、インストールログ)をベースに、広告出稿先の広告枠・サイトID単位で不正判定を行う。
この結果を元に、web広告の広告主は広告配信先指定除外の設定を行って、アプリ広告の広告主はリダクション交渉をしてもらう。
今まで広告配信事業者向けにサービスを提供してきたが、今後広告主にもサービスを提供することで、広告業界全体の健全化を狙いたいということだ。
SpiderAF(スパイダーエーエフ) https://spideraf.com/
ダッシュボードのスクリーンショット1:こちらの広告枠の例では、6秒ごとクリックが発生しているのを確認できる。
このような周期的なパターンは、ボットなどによる不正なクリックだと考えられる。
ダッシュボードのスクリーンショット2:こちらの広告枠から発生しているインストールの端末言語設定では、多くが文字化けと英語で、日本語は1件だけ。
言語設定が日本語でない場合、海外のクリックファームによる不正の可能性がある。
今後の展開
今回の調達で得られた資金を元に、営業やサポートメンバーを採用し、広告主へのサービス展開に力を注ぐ。
同時にマーケティングの強化も行い、日々進化する様々なタイプのアドフラウドに対し、それぞれの解決策を提案していきたいとのことだ。
機能面では、今冬には「Google AdwordsやYahooプロモーション広告での不審なIPとリターゲティングIDの除外配信」機能の公開も予定しており、IT広告業界の健全化を実現していく。
利用社数は2018年内に50社、2019年内に200社を目指すとしている。
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