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メトセラ社がシリーズAラウンドで総額5.2億円の資金調達を実施

心不全向けの新たな細胞医薬品を開発する株式会社メトセラ(本社:山形県鶴岡市、代表取締役:岩宮貴紘、野上健一、以下「メトセラ」)は8月30日(木)、シリーズAラウンドで総額5.2億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。

既存投資家であるBeyond Next Ventures株式会社に加え、新たにEight Roads Ventures Japan、F-Prime Capital Partners、日本ライフライン株式会社、Sony Innovation Fund、第一生命保険株式会社、株式会社ケイエスピーが同社の株主に加わる。

これにより、助成金を含めた資金調達額の累計は、約9.2億円になるということだ。

シリーズAラウンドで総額5.2億円の資金調達を実施

メトセラは、心不全向けの再生医療等製品の研究開発を事業とするベンチャー企業。2016年3月の設立以来、新たな治療法を心不全患者の皆様に提供すべく、細胞医薬品である「VCF」の開発に取り組んできた。

メトセラでは今回の調達資金によって、VCFを患部に効果的に投与するデバイスの開発や、VCFの効果と安全性を確認する前臨床試験の実施、及び臨床第I相試験の実施体制整備を実施していくことを予定しているということだ。また、新たな研究者の採用や大学との共同研究の実施も予定しており、同社が強みを有するVCFや細胞培養の技術を応用した、新たなパイプラインの創出についても、積極的に取り組んでいくとのことだ。

本資金調達では、同社の創業期からのリード投資家であるBeyond Next Venturesに加えて、日米で多数のバイオベンチャーに投資実績を有するEight Roads Ventures JapanおよびF-Prime Capital Partners、ならびに株式会社ケイエスピーを新たなベンチャーキャピタル(VC)投資家として迎えている。また、VCに加えて日本ライフライン株式会社、Sony Innovation Fund、第一生命保険株式会社の3社からも出資を受けることになったという。今後は、同社株主の有する循環器・ヘルスケア領域における技術・知見、およびグローバル・ネットワークも活用しながら、早期の事業展開・海外展開を目指していくとしている。

【引受先一覧(順不同)】

  • Beyond Next Ventures株式会社
  • Eight Roads Ventures Japan
  • F-Prime Capital Partners
  • 日本ライフライン株式会社
  • Sony Innovation Fund
  • 第一生命保険株式会社
  • 株式会社ケイエスピー

<新任監査役 品川広志弁護士の略歴>
品川広志弁護士は、2002年10月に濱田松本法律事務所(現、森・濱田松本法律事務所)に入所し、ファイナンス分野を中心に企業法務に携わり、その後、南カリフォルニア大学法科大学院への留学、モルガン・スタンレー証券株式会社 投資銀行本部(現、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)への出向を経て、2012年1月より錦華通り法律事務所のパートナー弁護士として多くのベンチャー企業を支援し、また、複数の企業の社外監査役を務めています。

引受先の概要

<Beyond Next Ventures 概要>
Beyond Next Venturesは2014年8月に創業した、大学発・技術系ベンチャーへのインキュベーション投資に化した独立系ベンチャーキャピタル。大学シーズの事業化支援から、ベンチャー投資、成長支援、EXITまでに渡る豊富な投資経験と優れた運用実績を有する、国内でも数少ない当分野におけるリーディングベンチャーキャピタルの1社であり、科学技術振興機構(JST)の大学発新産業創出プログラム(START)における事業プロモーターや、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発型ベンチャー支援事業に関するベンチャーキャピタルとして認定を受けている。
URL: http://beyondnextventures.com/

<Eight Roads Ventures Japan / F-Prime Capital Partners 概要>

日本におけるFIL(フィデリティ・インターナショナル・リミテッド)のベンチャーキャピタル投資を行うプリンシパル投資部門。Eight Roads Venturesは香港、北京、上海、ムンバイ、ロンドン、そして東京に拠点を設け、約20年にわたりローカルな知識とグローバルなネットワークを最大限に活用し、ハンズオンで出資先企業の経営支援を行ってきた。日本では2012年より投資活動を行い、主に革新的なグロースステージの企業へ出資している。F-Prime Capital PartnersはEight Roads Venturesの姉妹ファンドであり、米国・欧州を拠点に世界中で投資を行っている。
URL: https://eightroads.com/en/

<日本ライフライン株式会社 概要>

日本ライフライン株式会社は、心臓循環器領域の医療機器を専門に扱う商社として1981年に設立され、現在では、海外の先端的なメーカーの製品を日本に導入する商社機能と、医療現場のニーズを反映した自社製品の開発、製造を行うメーカー機能を併せ持ち、独自のビジネスモデルを築いている。日本全国を網羅する営業拠点を有するとともに、心臓循環器領域の医療技術をリードする医師や医療機関との緊密なネットワークを構築しており、日本の医療現場に最新最適な医療機器を提供することを目指している。
URL: https://www.jll.co.jp/

<Sony Innovation Fund 概要>

2016年7月にソニー株式会社が設立。AIやロボティクスを始めとした今後ソニーが注力する事業領域において、優れた外部の研究者やスタートアップなどとの協業を従来以上にグローバルに推進し、また、グループ内リソースを活用した投資先の事業成長支援などを通じて、よりオープンなエコシステムの創出を目指している。
URL: http://www.sonyinnovationfund.com/

<第一生命保険株式会社 概要>

第一生命保険株式会社は、1902年に日本で最初の相互会社として創業。その後、2010年に国内大手生保で初めて株式会社化したほか、2016年には持株会社体制に移行するなど、お客さまや社会のために絶えず変革に挑戦してきた。また、約35兆円の資産を運用する機関投資家としての側面も併せ持っている。生命保険契約の負債特性を踏まえ、確定利付資産を中心としたALM運用を基本としつつ、運用収益力向上の観点から、医療・ヘルスケアやフィンテックなど生命保険事業と親和性の高い分野を中心にベンチャー企業への投資も積極的に行っている。
URL: http://www.dai-ichi-life.co.jp/

<株式会社ケイエスピー 概要>

かながわサイエンスパーク(KSP)の中核である株式会社ケイエスピーは、ベンチャー企業の育成支援・インキュベーションを通じて新産業創出に取り組んでいる。創業から事業成長、株式公開までの各ステージにおいて成長段階に応じた支援を行い、時代要請に合致した高付加価値型ベンチャー企業の輩出を促進する事業展開を進めている。ケイエスピーのファンドは、アーリーステージを中心に急成長が見込まれるハイテクベンチャーに投資を行い、これまでに4つの投資ファンド(計50.1億円)を運営、10社が株式公開した。今回の株式会社メトセラに対する投資は、2017年10月に組成したKSP5号投資事業有限責任組合から投資実行した。
URL: http://www.ksp.co.jp/

心不全について

「心不全」は心臓の機能が低下して十分な量の血液を送り出せなくなる心臓の状態を指し、依然として根本的な治療法が存在しない一方、高齢化の進展などにより患者数は増加の一途を辿っている。そのため、低下した心機能を回復させる治療法や、リスクの高い心移植を代替する治療法の開発が急がれている。

VCFについて

同社では近年の研究を通じて、同じ臓器の中に様々な種類の線維芽細胞があること、その中でも機能的な心組織の作製や、心不全の治療に特に適した線維芽細胞群(VCAM-1-positive Cardiac Fibroblast, “VCF”)が存在することを明らかにしている。

VCFは培養が非常に容易でありながら、心筋細胞の増殖や移動を促進し、強い心組織の構築を促す力があることが分かっている。メトセラは2017年11月にこの技術について特許を取得しており(特許第6241893号)、このVCFを活用した再生医療等製品の提供を実現していくとしている。

株式会社メトセラ 概要
本社       : 山形県鶴岡市末広町
研究所所在地  : 神奈川県川崎市川崎区殿町3‐25‐22 ライフイノベーションセンター 417号
代表者      : 岩宮貴紘、野上健一
設立日      : 2016年3月
ウェブサイト    : https://www.metcela.com/

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