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ケミカルセンシングの革新を目指すボールウェーブ社、第三者割当増資を実行し6億円の資金調達

ガス計測を始めとするケミカルセンシング(*1)の革新を目指すボールウェーブ株式会社(ボールウェーブ、本社:宮城県仙台市、代表取締役:赤尾慎吾)は11月5日(月)、事業拡大に向けた第三者割当増資(ラウンドB)を実行し6億円の資金を調達したと発表した。

直径たった3 mmの水晶球の表面を振動 が100周も伝搬する不思議な現象を利用したボールSAWセンサ。高速・ 高感度なケミカルセンサとして用途を拡大中

ボールウェーブは、国立大学法人東北大学の山中一司名誉教授らが開発した革新的センサであるボールSAW(surface acoustic wave=弾性表面波(*2))センサの研究開発成果を、文部科学省「大学発新産 業創出拠点プロジェクト(START)」(平成 26 年度)および科学技術振興機構「大学発新産業創出プログラム (START)」(平成 27 年度)の支援を受けて、2015年11月に起業した。

半導体分野の国際的なロードマップでは、デバイスの急速な高集積化・微細化に伴って、製造過程で使用される材料ガス中の不純物である残留水分を露点(*3)-100℃以下に保つことが要求されている。

しかしこの感度を有する微量水分計は、これまで大型で高価な光学式測定器だけしかなく製造ラインに導入できなかった。

したがって小型・高感度で製造ラインの制御に用いることができる高速応答の微量水分計が強く求められているということだ。

ボールSAWセンサは、物理学の常識を超えた球上のSAW の長距離伝搬現象を利用した高速・ 高感度なケミカルセンサで、これを応用した微量水分計は露点-100℃の水分を検出でき、小型(センサ直径 3mm)であるため半導体製造ライン、リチウムイオン電池製造ラインなどにも導入することで、精緻な品質管理を実現できる。

また、天然ガスパイプラインや液化プロセスの結露による破損防止への貢献も期待される。

さらに、水素ガスセンサや手のひらサイズのハンディ・ガスクロマトグラフも開発しており、水素社会実現や環境の安全・安心に寄与するケミカルセンシングの革新を目指す。

今回、ボールウェーブ社は微量水分計への市場要求にタイムリーに応える量産体制整備と、水素ガスセンサおよびとハンディ・ガスクロマトグラフの開発加速を目的として、東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社、リアルテックファンド、大和企業投資株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社およびSMBCベンチャーキャピタル株式会社から合計6億円の出資を受けたということだ。

ボールウェーブ株式会社概要

代表者名及び役職名: 代表取締役社長 赤尾慎吾

資本金: 4億3,708万円

本社住所: (〒980-8579)宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-40 T-Biz 501号

電話番号: 022-302-6659 FAX番号: 022-302-6709

東京オフィス: (〒170-6045)東京都豊島区池袋3-1-1 サンシャイン60ビル 45階

電話番号: 03-5979-2357

ホームページ:http://www.ballwave.jp

*1 ケミカルセンシング:物質の化学変化を捉えるためのセンサ技術をいう。

*2 弾性表面波:固体表面に集中して伝播する振動。 イギリスの物理学者レイリー卿により発見された。

*3 露点:水蒸気を含む気体を冷却したとき、凝結が始まる温度をいう。1気圧の大気中で露点-100℃は水蒸気体積比約14ppbに相当する。

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