株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は8月31日(金)、「“イマドキ女子”のスマホ事情」をテーマに、女子高生・女子大生・新社会人女性を対象にスマートフォン利用に関する調査を実施し、発表した。
スマホアプリにも常に新しいトレンドが生まれ、最近流行しているショート音楽動画SNSの「Tik Tok」はテレビ番組の企画で使われているのをよく見かけるようになった。このようなトレンドの火付け役となることが多い、 “イマドキ女子”。インテージのメディア視聴ログデータ、i-SSP (インテージシングルソースパネル)のデータ分析から見えてきた彼女たちのスマホ事情が紹介されている。
調査のポイント
- 「SNSは複数アカウント」「動画もサクッとチェック」「流行に敏感で冷めるのも早い」
- TVのプライムタイムでもTV視聴時間よりスマホ利用時間が1.5~2倍長い
- TVプライムタイムでもやっぱりSNS。特にTwitter、Instagramが高利用率
- Twitterはコミュニケーション・情報の実用ツール、Instagramは娯楽メディア的に利用
「SNSは複数アカウント」「動画もサクッとチェック」「流行に敏感で冷めるのも早い」
図表1はi-SSP (インテージシングルソースパネル)で捉えた、性年代別の各デバイスの1日あたり平均利用時間(2018年6月)だ。
これによると、50代男性、60代男女はテレビの利用時間が一番長いものの、それ以外の年代はスマホの利用時間が一番長く、性年代問わずスマホが身近なものとなっていることが確認できる。
しかし、スマホネイティブ(スマホが普及している環境で生まれ育った世代)であるイマドキ女子のスマホの使い方は、他の世代と感覚が違うようだ。一年前(2017年7月)のものだが、それが端的に表れているインタビューの声が今回紹介されている。
- 「SNSアカウントの複数使い分けは常識。私は4個だけど50個の友達もいる」(大学生)
- 「Instagramでおしゃれなお店の写真をUPすると、友達がメッセージで『行きたいねー』と反応してくる。そのあとは具体的な話はLINEでグループを作って相談する。1つの話の流れでもSNSは使い分ける」(高校生)
- 「5分の動画であれば電車で見る、というか見終わりたい。テンポは重要」(社会人)
- 「Vineの影響で5秒程度の動画に慣れてしまった」(高校生)
- 「SNOWはあんなに流行っていたけどもう使ってない。一周回って今はオーソドックスなアプリしか使わない」(大学生)
日常のコミュニケーションでSNSを複数駆使し、移動などの隙間時間でも動画をサクっとチェックし、流行りに敏感で、冷めるのも早い。調査ではそんな彼女たちのスマホの使い方が見えてくる。
TVのプライムタイムでもTV視聴時間よりスマホ利用時間が1.5~2倍長い
図表2は、i-SSPのデータを用いてイマドキ女子のテレビとスマホの利用時間を時間帯ごとに示したもの。比較対象として、性年代計(TOTAL)の利用状況もあわせてみている。
どちらも、ほとんどの時間帯で、スマホの利用時間がテレビを大きく上回っており、TOTALでは在宅率の高い19~22時台のプライムタイムにテレビの視聴がスマホの利用時間を上回り逆転するが、イマドキ女子は同じくプライムタイムにテレビ視聴のピークを迎えるもののTOTALほどの大きな山にはならず、この時間帯においてもテレビ視聴時間の1.5~2倍とスマホの利用時間の方が長くなっている。
TVプライムタイムでもやっぱりSNS。特にTwitter、Instagramが高利用率
テレビのプライムタイムにあってもスマホ利用時間が他の層より長いイマドキ女子。彼女たちはその時間、スマホで何をしているのか。調査ではスマホ利用ピークである22時台について、i-SSPのデータ分析がされている。
まず、アプリについて、ジャンルごとの利用時間の構成比を見たところ、トップ3は、「SNS」20.4%(TOTAL9.2%)、「写真・ビデオ」16.5%(TOTAL10.9%)、「ゲーム」14.4%(TOTAL19.7%)になった。特にSNS、写真・ビデオの割合がTOTALと比較して高くなっている。
図表3は具体的なアプリの利用率ランキング。トップはLINE、2位Chromeブラウザ、3位Twitterとお馴染みのアプリが並んでいる。また、TOTALとの差が大きく、イマドキ女子に特徴的なアプリとして、pixiv、niconico(ニコニコ動画/ニコニコ生放送)、Twitter、Yahoo!乗換案内、Instagram、メルカリといったところが挙がってきている。
イマドキ女子は、プライムタイムにもやはりSNSを、特に特徴的なところでTwitter・Instagramを利用していることが調査ではわかっている。
Twitterはコミュニケーション・情報の実用ツール、Instagramは娯楽メディア的に利用
そのTwitterとInstagramそれぞれについて、イマドキ女子の利用理由をi-SSPで確認した結果が図表4だ。Twitterは、「知人とのコミュニケーション」「知りたい情報を探すため」「新しい情報を得るため」に、Instagramは「時間つぶしにちょうどいい」「楽しいから」「新しい情報を得るため」がそれぞれのトップ3回答になっている。Twitterは情報・コミュニケーションの実用ツールとして、Instagramはより娯楽メディア的に利用されている様子が調査からはわかる。
インテージ社は今後も、生活者の行動ログデータによって「今」をとらえ続けつつ、意識・価値観も含めた多面的アプローチで“イマドキ”の生活者を正確、かついち早くとらえられるよう、継続的に注視していくとしている。
本レポートに使用したインテージ社調査データについて
【i-SSP®(インテージシングルソースパネル®)】 https://www.intage.co.jp/service/platform/issp/
同社の主力サービスであるSCI(全国消費者パネル調査)を基盤に、同一対象者から新たにパソコン・スマートフォンからのウェブサイト閲覧やテレビ視聴情報に関するデータを収集するもの。当データにより、パソコン・スマートフォン・テレビそれぞれの利用傾向や接触率はもちろん、同一対象者から収集している購買データとあわせて分析することで、消費行動と情報接触の関係性や、広告の効果を明らかにすることが可能になる。また、調査対象者に別途アンケート調査を実施することにより、意識・価値観や耐久財・サービス財の購買状況を聴取し、あわせて分析することも可能だ。
【株式会社インテージ】 https://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、さまざまな業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、共に生活者の幸せに貢献することを目指している。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点に立ったマーケティングの実現を支援していくとしている。
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